君たちが卓球を始めた原点は、何を目指して始めたか、キッカケはそれぞれ違うと思うが、今の自分はその時の自分とどうなのか、振り返ってみることも大事だと思う
今の環境を有難く感謝し、ますますヤル気を充満させて、大きな目標に向かって突き進んでいる選手もいるだろう。一方で、壁にぶつかり、易きに流されてしまおうとしている選手もいるかもしれない。何を目指しているのかわからなくなっているとしたら、もう一度原点に戻ってみよう。楽をしようとする。目標のない無気力になってはならない。自分が志した卓球の道は、自分が好きだから選んだ道であろう。
人間は成長の段階において、必ず壁にぶつかる。
世界一を目指す者、日本一を目指す者、学生一を目指す者、リーグ戦出場を目指す者、それぞれのレベルでの違いこそあれ、壁にぶつかった時「自分はこうありたい」という原点を振り返り、それに向かって本気で進もうと真剣に思えば、人間は内側から気力がほとばしってくるものだ。
気力を出せることを知った人間はすごい、自分でも驚くほどの能力を発揮できることを知るだろう。人間の持っている可能性を信じて、努力しよう。
一生懸命になれば、いくつも壁にぶつかるのはあたりまえのこと。しかし、一生懸命やらなければ、人は原点に戻るのはおろか、新たな出発点を見出すことすら出来なくなる。
世の中で成功している人を見ると、みんな自分の得意なこと、好きなことをやって、その強みを生かして活躍していて、夢を実現しようとしている。
成功哲学の父と言われている、ナポレオン・ヒルは「思考は現実化する」という著書の中で、「マスターマインド」という言葉を使って協調性の大切さを説いている。「マスターマインド」とは、目標を達成するためにチームを組んだ人たちが調和して、知恵と努力を協調していくことをいいます。
人間は、チームに所属して「マスターマインド」で行動すると、個人個人が発揮する能力以上のものを発揮することができるというのです。
人の成長には、個人で達成感を味わうことも大切だが、チームや組織で一つの目標をやり遂げ、達成感を味わうことが、さらに大切だ・・・ということです。
そのためには、コミュニケーション力も大切です。コミュニケーションを向上させるには、積極的に多くのことや、新しいことにチャレンジして、人と人との関係を築いていくことが大事です。積極性を意識して、活動の幅を広げるように努力すれば、自然に新たな出会いが生まれ、その出会いによって、良い刺激を受けることが出来るし、これからの自分のモチベーションに大いに繋がっていきます。
現状に甘んじず、常に自分を高めようとする姿勢、それを持つ者を超一流というのだろう。
卓球は、相手と神経をすり減らすような駆け引きをしつつ、強烈なラリーを制することができなければ勝利を手にすることができない。
困難な目標に向かって、チャレンジすることに喜びを感じる選手になって欲しい・・・。
中田俊彦OB副会長
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